日本に居ると意識しにくい食糧危機!

世界では、一体何が起きているのか?

食糧危機

今から13年前の2007年。100年に一度といわれる食糧危機に見舞われ、世界的な食料争奪戦となりました。食糧危機と言っても、食糧消費量の約1割が捨てられるほど食べ物に全く困らない日本では、ピンとこない人が多いでしょう。

食料が足りない、値段が高くて買うことができない、食糧危機の深刻な影響を受けたのは、発展途上国の人たちだったからです。

食糧危機

エジプト、カメルーンをはじめ、インドネシアやフィリピンなど約30カ国で食料が不足しました。価格が高騰し暴動や騒乱が起こり、死者が出た国もありました。またそれだけではありません、自国民に供給する穀物が足りなければ海外への輸出を禁止します。ベトナムやインドなど コメの輸出国は、次々と輸出禁止措置に踏み切りました。

 

ええー?食料が足りないからといって、輸出をやめてしまうの?と思うかもしれません。

 

しかしいざという時には、当然自国内の食糧危機を回避するため、どこの国でも当たり前の判断なんです。2008年8月には米や小麦の輸出を禁止する措置を取った国は12カ国になりました。そのことで価格の高騰に拍車がかかりました。

 

今後また同じような 食糧危機が起こったら、日本に食料輸出している国でも、輸出を禁止、制限する可能性は充分にあります。

日本は輸出に対して輸入が極端に大きい食糧の輸入大国です。もし、食料のいっさいの輸入がストップしてしまったら、私たちは食べて行けるのでしょうか?

 

2007年から8年の食糧危機で、輸出を禁止又は制限した国

シリア、セルビア、レバノン、ヨルダン、エジプト、ギニア、カメルーン、エチオピア、ケニア、タンザニア、マラウィ、

ベラルーシ、ウクライナ、ロシア、カザフスタン

イラン、パキスタン、インド、スリランカ、ネパール、中国、バングラディッシュ、ミャンマー、ベトナム、カンボジア

ホンジュラス、エクアドル、ブラジル、アルゼンチン

当時、輸出量のみを規制したのは 25カ国、輸出価格のみを規制したのは 1ヵ国、輸出量と価格両方の規制を実施したのは5か国となりました。

食糧危機

なんでこんなことになったのでしょうか?

外国では生産物の多くが自国の食料として消費されていて、いざという時は輸出よりも自国内の食料の供給が優先されるからです。

 

ポイント!

食料が不足したり、価格が高騰した場合には、自国の国民に食料安定供給するため、輸出を禁止又は制限することがあります。日本人としてもこれを忘れないで生活していきましょう!